サニーサイド四畳半

ビデオゲームとアイカツのはなしをします

個人的 Game of the Year 2017

昨年はサボりましたが年末恒例のやつです。

 

2017年は多くのゲーマーにとって非常に幸福な1年だったことと思います。

予想を超える大傑作が次々に生まれました。プレイしたいゲーム全てに手を付けようとしたらどう考えても時間が足りず、嬉しい悲鳴を上げた方も多いでしょう。

僕もそのひとりです。

 

そんな1年の最後に、僕は今年こんなゲームに夢中になった!君はどうだ!?と、お互いの思い出を見せ合うのはとても楽しいことですよね。

 

そんな訳で、今年も1年間で僕がプレイしたゲームの中から、特に夢中になった、大好きになったタイトルのベスト5を発表し、勝手に表彰する企画をやっていこうと思います。

昨年サボった分文章量マシマシで書いたので興味が無いタイトルはガシガシ飛ばして読んでもらって結構です(嘘です、読んで欲しい。そのタイトルに興味を持って欲しい。)

 

基本的に今年僕がプレイしたゲームならば2016年以前に発売されたタイトルも対象となりますが、さすがに今年は旧作をプレイする時間はほとんどありませんでした。5タイトルとも全て今年リリース、もしくは今年に入ってから日本語ローカライズが行われたタイトルばかりです。

それでは第5位から行ってみましょう。はりきってどうぞ。

 

 

 

第5位 Cuphead


Cuphead Launch Trailer | Xbox One | Windows 10 | Steam | GOG

 

1~4位のタイトルはすぐに決まったものの、この第5位の選出はかなり悩みました。

『フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと』も素晴らしかったし、個人製作のフリーゲームでしか有り得ないテイストが炸裂していた『AN EARTH』も記憶に焼き付くゲームだった。

ならばひと通り改めて触ってみようと手始めに『Cuphead』を起動することに。


「……やっぱりめちゃくちゃ面白いなぁ」

実際に呟いたかは定かではありませんが、そう感じるまでさほどの時間は掛かりませんでした。

 

丁寧なレベルデザインに、使いまわしが一切見当たらない各種ステージとボスキャラクターのギミック、「次こそは!」というモチベーションを持続させるための細部の配慮、そして素人目にも途方の無い労力が費やされたことが分かるアニメーション。

これらを各ステージのワンゲーム1分前後という短時間で一気に摂取させられ続ける快楽は、やはり筆舌に尽くしがたい。

 

Cuphead楽しい、Cuphead悔しい、ちくしょう、もう1回だ……

他のゲームに触れることなく『Cuphead』のランクインは決まってしまったのでした。

 

この再プレイを機に本格的にエキスパートモードに手を付け始めたことで、難易度の調整方法すら各ボス毎に異なっている事実を知り衝撃を受けました。

レギュラーモードと比較して、攻撃モーションの速度が目に見えて上がっているボスも居れば、元々厄介だった攻撃を執拗に繰り返すようになったボスもいる。2人組のボスなどはレギュラーモードではありえない攻撃を組み合わせてきたりします。

一体どれほどの情熱があればここまで徹底した作り込みが出来るのでしょう?

 

これから先、どんな驚くべき方法でまた僕を幾度となく殺してくれるのかと思うと、わくわくと不安でいっぱいです。




第4位 スプラトゥーン2


スプラトゥーン2 やったぜ!スーパー!なアップデート 2017.11.24

 

前作未経験者にとって敷居の低いゲームでは無かったかもしれません。

また、前作を愛した人全員が満足できる続編でもなかったかもしれません。

 

僕自身もチュートリアルの不備、操作の複雑化、マッチングの理不尽、スペシャルウェポンのバランスの悪さといった難点に顔をしかめた瞬間はありました。

けれど僕にとって、どれも本作が持つ根源的な「楽しさ」の前では些細なこと。

そしてスプラトゥーン2ならではの好きな部分もたくさんあります。

 

元々ガチマッチを主戦場にしていた自分にとって特筆すべきは、よりチームの連帯が求められるようになったゲームバランス。単騎による突撃をしてしまいがちだった従来の戦い方を見直す切っ掛けになりましたし、「カモン!」で味方が意図通りに動いてくれたり、ピンチを助け合って「ナイス!」の声を掛ける/掛けられる頻度は前作よりも増え、「チームが一丸となって勝利を目指す」という感覚はハッキリと向上したように思います。

他にもスプラトゥーン流Hordeの「サーモンラン」や、アップデートで追加された、これまでのガチマッチより一層複雑化したルールのもと目まぐるしく切り替わっていく攻め時、守り時を見極めながら立ち回ることが要求される「ガチアサリ」など、語りたいことは山ほどありますが、共通するのはいずれも心の底から楽しいってこと。そしてだからこそ負けたら本気で悔しいってこと。

結果による感情の振れ幅の大きさが、前作同様、本作が自分にとって掛け替えのない作品だということを嫌という程教えてくれます。


相棒のブキは前作からずっとヒッセン。リリース直後、ヒッセンがいわゆる「強ブキ」となり使い手が大量発生しましたが、その後の幾度かのバランス調整で使用者の人数は随分落ち着きました。けれどヒッセン使いのベテランから言わせれば、この間に行われた多少の修正などこのブキの本質的なアドバンテージを削ぐようなものでは全く無いのです。

僕のエイム能力の低さを補ってくれて、小回りが利き、高低差を活かした奇襲が得意、クイックボムとインクアーマーで味方の支援でも大いに活躍してくれるこの相棒と共に、今日も僕はガチマッチの戦場へと駆り出します。




第3位 Girls Mode 4 スター☆スタイリスト


Girls Mode 4 スター☆スタイリスト 紹介映像

 

今年の任天堂を語る上で本作の名前がほとんど挙がらないことが不思議で仕方がありません。

……まあ実際のところはSwitchのことをメインに語るなら理解はできます。

けれどこと完成度において本作が、世間で2017年の代表作とされている作品群と比べても全く見劣りしないということはプレイされた方ならご存知の通りです。

 

そもそも任天堂が9年間にも渡ってシリーズ作品を基本システムにほとんど手を加えることなく4作品もリリースし続けていること自体異例であり、それだけ当シリーズが技術の向上やノウハウの蓄積による風化に耐え得る優れたゲームであることがよく分かります。

もちろん9年の間、優れた下地の上に胡坐を掻いていた訳ではありません。

お客さんのオーダーに合った商品を一発で検索する機能や、オーダーに合った商品の在庫が無かった場合即仕入れる機能など、これまで歯痒さ、煩わしさを感じた部分には軒並み改善が見られ、正にシリーズ集大成と呼ぶにふさわしい。1作目で約1万点だったファッションアイテムも今作ではついに2万点の大台に乗りました。

 

そして単純なブラッシュアップ版で終わらず、これまでメインストーリーの主軸だったファッションコンテストを今作では大胆にも撤廃、代わりに未来のスター歌手を夢見る3人の少女をスタイリストとして成功へと導く物語が展開されます。主人公の「ファッションセンス成り上がりストーリー」から「ファッションによってみんなの明日を変えていくストーリー」になったのです。

これが彼女達に施したコーディネートのテイストによってステージで歌う曲が変化するなど、ゲーム的なやりがいにもしっかり繋がっています。

 

ストーリー周りにはゲーム業界外の精鋭が携わっています。

シナリオを手掛けるのは『けいおん!』、『聲の形』、『ガールズ&パンツァー』、『のんのんびより』、今年の作品なら『夜明け告げるルーのうた』などの脚本で知られる吉田玲子。

ヒロインたちが歌う楽曲は任天堂作品繋がりで言えば『幻影異聞録 ♯FE』、本作の開発を担当しているシンソフィア繋がりで言えば『プリティーリズム』シリーズや『プリパラ』の楽曲を手掛けるエイベックスがプロデュース。

ステージの振付はPerfume星野源の「恋ダンス」他、多数の一流アーティストの振付を行ってきたMIKIKOが担当しています(ゲーム内にも登場してました)。

社長が訊く」なき今、この豪華なコラボレーションが実現した経緯を知ることができないのが歯痒くて仕方がありません。

一部キャラクターがややエキセントリック寄りな描かれ方をしている点を中心に、ストーリーの細部はやや好みが分かれる(あと長い)ものの、プレイヤーが施したコーディネートを身に纏って明日のスターたちがステージ上で歌い、踊り、夢への扉を開いていく様は感動的です。

他にも本作の魅力は沢山ありますが、これ以上書くとここまでの倍くらいの文章量になりそうなので割愛します。

 

任天堂の長年培われたゲームづくりのノウハウと、シンソフィアの初代ガールズモード以後、プリティーリズムやプリパラを経て培われた「おしゃれかわいい」への追求、そして各業界のプロフェッショナルの仕事が結集して生まれた『Girls Mode 4 スター☆スタイリスト』は、シリーズ最高傑作にして2017年屈指の名作です。

プレイしない手はありません。




第2位 VA-11 Hall-A

 
VA-11 Hall-A 日本語版 1st トレーラー

 

ノベルゲームは「物語」を描くことに特化したゲームジャンルです。

このジャンルのゲームの評価は、ゲームが描く物語が如何にプレイヤーの好みと合致したものであったかという点の比重がかなり大きくなると言わざるを得ません。

では僕がノベルゲームに望む物語とは何か?

 

ハッキリ言って巷で高く評価されるようなあっと驚くどんでん返しや、少女を死の運命から解き放つヒロイックや、内省的でテツガクじみた何やかやとか、全くもって不要なのです。 

起伏のあるストーリーを描くためにキャラクターの人間味が疎かになるなら本末転倒だし、どんな育ち方をしたらそんな人格が形成されるのかてんで見当のつかない男にとって都合の良すぎる健気な良妻賢母型ヒロインなんて願い下げだし、人生を変えるような言葉はドヤ顔で小難しい戯言を捏ね繰り回して出てくるものではないはずだ。

日常と向き合い懸命に生きている人びと。その人びとの歩む道、道と道との交点こそが物語になるのだと、そんなノベルゲームを読みたいとずっと思っていました。


『VA-11 Hall-A』の舞台は近未来。腐敗した政府によって治められている都市、グリッチシティの片隅にあるバー「VA-11 Hall-A(ヴァルハラ)」。

主人公のジルはここでバーテンダーをしている女性です。

サイバーパンクな世界観なので、バーには体の一部を機械化した人やアンドロイド、時たま水槽に浮いた脳味噌なんかがお客さんとして訪れます。けれど彼らがジルに持ちかける話題は仕事の愚痴や家族の不和、厄介な奴だとセクハラ紛いの下ネタなど、僕たちと大して変わりません(僕はセクハラはしませんが)

治安の悪いこの街では時折悲惨な事件も起き、常連客がこれに巻き込まれることもありますが、一介のバーテンダーであるジルにこれを解決する術はありません。けれど心身共に傷ついた人たちに、思いやりを込めた言葉とカクテルを送ることはできる。

そしてジルにも過去に受けた心の傷がある。傷は生きた分だけ増えていくものですが、そのうち労わってくれる人、支え合える人だって現れるかもしれない。

彼らが交し合う言葉は直接問題を解決することはないかもしれませんが、前を向き、一歩踏み出すきっかけにはなることもあるでしょう。本作はそんな、人と人との繋がりに希望を見出せる物語です。 

とはいえ辛気臭い話ばかりではなく、会話の大半は猥談や思わず笑ってしまうしょうもない話の数々。気軽に作品世界に入り込むことができるので、身構える必要はありません。


『ブラザーズ 2人の息子の物語』や『Papers, Please』に『The Stanley Parable』、今年ならば『フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと』、これらのインディータイトルはビデオゲームでしか成し得ない方法で物語を紡いだ傑作です。

『VA-11 Hall-A』の物語は上記タイトルと比べるとビデオゲームである必然性はなく、もし漫画やアニメとして世に出たとしても何ら変わらぬ魅力を持った作品になったかもしれません。それはビデオゲームの特性を活かしていないと批判され得る特徴とも言えるでしょう。

けれどジルとその頼れる仕事仲間、そしてVA-11 Hall-Aを訪れる愛すべき客人たちに僕の愛するビデオゲームという媒体で出会えたこと。それが僕は心の底から嬉しい。


本作を手掛けたSukeban Gamesのおふたりはもぐらゲームスのインタビューでこのように語っていました。

 ほとんど触ったことがないゲームシリーズなのに、きっと自分はこのシリーズが大好きなんだ!プレイしたら好きになるんだ!ってなんとなく分かるんです。多分、日本のファンが『VA-11 Hall-A』に抱いている感覚も同じようなものなんじゃないかなと思います。

正に『VA-11 Hall-A』は僕にとってそういった期待を抱いていたゲームで、そしてこの期待に100%応えてくれたゲームでもありました。

ジルたちに命を宿してくださったSukeban Gamesのおふたり、そして日本語訳を担当された武藤陽生さんと本作の日本語化に尽力してくださった全てのスタッフの皆さまに心から感謝を申し上げます。

基本クールなジルの、笑いのツボが変なところや割とすぐにテンパるところ、意外とナイーブなところ、たまに「はぁい」と少し気の抜けた返事をするところが最高に可愛くて大好きです。




第1位 ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

 
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド 3rd トレーラー

 

今度のゼルダオープンワールドになるー

2014年、最初にその報せを聞いたとき、僕は正直あまり期待を持てていませんでした。

「広いフィールドに小さめのダンジョンが点在しているような感じになるんだろうか?」 

「もしそうだとしたら、それってそこまで楽しくなるような変化にならないのでは??」 

「そもそもゼルダゲームデザインオープンワールドって大して相性良くないんじゃ…」

 

しかし約3年の歳月を経てリリースされた『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は、僕の想像と僅かに似通っていて、けれどあまりにも掛け離れたゲームだったのです。

 その試行錯誤と発見と挑戦のサイクルが生み出すオープンワールド探索の比類なき”楽しさ”については、もはや改めて語る必要もないでしょう。

 加えて本作は天候や時刻や気候、ゲーム内の物理・化学法則がゲームプレイに大きく干渉することによって、他のオープンワールド・ゲームを凌駕する”旅情”のようなものが生まれる点も特筆すべきことであるように思います。


ー海岸沿いの切り立った崖をよじ登っていると、急に大雨が振ってきました。雨天時は手が滑って崖を登ることが困難になるため、僕は一旦焚き火をして晴れるのを待とうと考えました(本作では焚き火をすることで時間を進めることができる)。焚き火が雨に当たらない場所は無いかと付近を見渡すと、崖に大きな横穴が開いていることに気づきましたー

雨が降ってきて探索が難しくなったから、雨に当たらない場所を探し、そこで暖を取って晴れるのを待つ……自ら導き出したゲーム的な解があたかも冒険者の振る舞いとしてとても自然なものとなっていることに気づいたこの瞬間が、僕が本作をプレイしていて最も心が震えた瞬間だったように記憶しています。

もちろんこれはほんの一例で、170時間を越えるプレイ時間の中で、ハッとさせられる、唸らされる、あまりの感心でむしろ恐怖すら覚えるような瞬間は山のようにありました。

これまで映像面やディテールにおいてリアルを追求したオープンワールド・ゲームはたくさんリリースされてきました。対して任天堂が何よりも優先してきたのはプレイヤーが「楽しい」と感じられる作品世界の創造。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は、任天堂の”遊び”に対する常軌を逸した研鑽が、ついには「リアル」を目指したゲームたちを超える「リアリティ」に結びついた、そんな記念碑的な作品でもあったのかもしれません。


個人的には、愛してやまないゲームのひとつである『ゼルダの伝説 風のタクト』に端を発するいくつかの要素がこれ以上無い形で結実を見せてくれた点もとても喜ばしい。

あまりにありきたりな結論。この判断を下す人間は僕で果たして何十万人目なのか、もはや誰にも分かりませんが、2017年最高のゲームは『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』でした。



 

まとめ

こうして振り返ってみても、本当に今年は素晴らしいゲームを何本もプレイできました。

ひとつひとつが時間を忘れるほど夢中になれるものばかりだったので総数は決して多くはありませんが、今回ベスト5には選ばなかったタイトルの中でも、少し名前を挙げた『フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと』や『AN EARTH』、ゼルダと同じ年にリリースされた事実が恐怖でしかない『スーパーマリオ オデッセイ』、インディータイトルならば『返校 -Detention-』などの野心作も非常に素晴らしかった。旧作では年始にプレイした『Red Dead Redemption』は噂通りの大傑作でした。そうそう『真・女神転生 SYNCHRONICITY PROLOGUE』もめちゃくちゃ良かったですよね。

ドラクエ11』や『ニーア オートマタ』もプレイしましたが、こちらは世間の評判に反してそこまでのめり込めなかった……しかしそれも含めて自分がゲームに何を求めているのかを見つめ直すいい機会になったように思います。

 

話は尽きませんが、2018年も楽しみなゲームが既に山ほどリリースされる予定です。

そしてまだ見ぬゲームが生涯忘れられない作品になる可能性だってあります。

 

これから、どんな素晴らしいゲームたちに出会えるのでしょうか?

ワクワクが止まりませんね!

 

2018年もよろしくお願いいたします。

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