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サニーサイド四畳半

女児向けアニメ好きゲーマーによるゲームブログです。

『日本ゲーム大賞2015 ゲームデザイナーズ大賞』 受賞作品を予想してみる

コラム PS4 XboxONE WiiU PS3

夏の暑さも和らいできた今日この頃。

 

毎年この時期は、ゲーマーの関心が『東京ゲームショウ(以下TGS)』へと移っていく時期でもあります。

 

日本ゲーム大賞』は、TGSでの授賞式が毎年恒例となっている、日本で発売された優れたビデオゲームを選定、表彰するイベントです。

まあ、ぶっちゃけ年間作品部門、フューチャー部門のほとんどの賞はユーザー投票による多数決とその年の注目度で受賞作が決まるため、見る価値はまったく無いと言ってよいでしょう。

しかしその中でたった1つ、「どのタイトルが受賞するかな?」と僕が毎年楽しみにしている賞が存在します。

 

それが日本ゲーム大賞唯一の良心『ゲームデザイナーズ大賞』。

 

今回は過去の受賞作品等の傾向から、『日本ゲーム大賞2015 ゲームデザイナーズ大賞』の受賞作品を予想してみようと思います。

 

『ゲームデザイナーズ大賞』とは?

 まずはそもそも『ゲームデザイナーズ大賞』って何?という方への解説。

公式サイトでも概要は読めるので、ここは読み飛ばしてもらってもかまいません。

 

日本ゲーム大賞 年間作品部門』の各賞は、1年間のあいだに国内でリリースされたゲームの中から、一般投票と「日本ゲーム大賞選考委員会」の審査によって、特に支持を得た作品が選ばれます。

しかし、一般投票という「多くの人が手にしたタイトルに有利」な方式を採用しているため、作品の出来とイコールとは言えない「ネームバリュー」が入賞には大きく影響します。

加えて委員会の作品に対する評価は「完成度」を重視する傾向が見受けられ、結果として「ノウハウの蓄積による研磨とボリュームアップ」を遂げた新規性の無い続編モノが賞を総なめする光景が毎年のように広がっています。真に評価すべき、斬新なアイデアやゲームという媒体の定義を拡張するようなエポックを有した作品が表彰されることは極めて稀なのです。*1

 

そんな現状を憂いた桜井政博氏(代表作:『星のカービィ』、『大乱闘スマッシュブラザーズ』)の提唱によって2010年に生まれたのが『ゲームデザイナーズ大賞』。

1年間に国内でリリースされたゲームの中から投票で選ばれるという点では他の『年間作品部門』と同じですが、投票を行うのはゲームデザイナーのみで構成された10名前後の審査員。その際重視するポイントは、以下の2点に絞られています。

1.独創性: これまでの作品とは一線を画する新たなアイデアが盛り込まれていること。
2.斬新性: ユーザーへ新たな楽しみ方、遊び方を提示し、ゲームソフトの在り方を広げる作品であること。

日本ゲーム大賞公式サイトより抜粋)

この評価基準により、他の賞では日の目を浴びない作品を選出。世に広めることが、この賞の目的になっています。

 

各年に『ゲームデザイナーズ大賞』を受賞した作品は以下の通り。

2010年 『HEAVY RAIN −心の軋むとき−』(選評

2011年 『ヒラメキパズル マックスウェルの不思議なノート選評

2012年 『風ノ旅ビト選評

2013年 『The Unfinished Swan』選評

2014年 『ブラザーズ 2人の息子の物語』選評

 

どの年もゲームが持つ可能性を再認識させられる作品が賞を与えられており、5年間この賞が一切ブレることなく目的を遂行してきたことが分かります。

個人的には昨年当ブログにレビューも掲載した『ブラザーズ』が一押し。好むと好まざるとかかわらず、ゲームでしか表現できない「何か」を求めているゲーマーは避けて通ってはいけない作品だと言えるでしょう。受賞したのはPS3版ですが、Xbox360やPCでも販売されていますので、未プレイの方はぜひ。*2

 

 

過去の受賞タイトルからみる傾向

 歴代の受賞作を見ると、ピンとくる点がいくつかあるかと思います。

 

傾向1.SCEの作品が多い(5作品中3作品)

SCEはPS1時代からビデオゲームの表現の幅を広げるようなタイトルを発表しつづけており、近年のインディーゲームへの積極的なバックアップも、その方向性の延長として納得できるものがあります。この受賞作の多さは、それらの施策がゲームデザイナーの琴線に触れる、「プロから見て意義が大きい」ものである証明といえるでしょう。

 

傾向2.全て海外タイトル

日本ゲーム大賞』でありながら、現時点でのゲームデザイナーズ大賞は、海外タイトルが総なめする形となっています。これは欧米諸国のほうがゲームに対する学術的な研究が盛んである点や、日本では商業作品だけでなく、インディーゲームにおいても既存のゲームメカニックの流用が多く、真に独創的なゲームが生まれづらいという点が理由として挙げられそうですが、やはりこのあたりで国産タイトルの受賞を見てみたいものです。

 

傾向3.ゲームジャンルは全タイトルが広義の意味でのアドベンチャー

これは「アドベンチャー」というゲームジャンルがあまりに広域に渡っているのも理由としてありそうです。それとは別に、アクションやRPGは斬新な要素を含んでいたとしても、ある程度既定のメカニックに沿った作品作りになってしまいますから、「アイデア一本勝負」のような作品にはなりづらく、ゲームデザイナーズ大賞はそういったジャンルには不利な賞と言えるかもしれません。

 

傾向4.直近3年間は小規模なダウンロードタイトルが受賞 

近年の大作タイトルは、そのゲームに搭載しうる多種多様なメカニックをもりもり乗せる傾向が強いので、やはり「アイデア一本勝負」のタイトルは生まれづらいです。そんな大作タイトルでもキラリと光る要素が1つあれば、受賞もありえない話ではありませんが…

 

傾向5.アートワークが優れている作品が多い

アートワークの素晴らしさは『風ノ旅ビト』、『The Unfinished Swan』あたりが顕著ですが、「アートワークが優れた作品が有利」というよりは「独創的なゲームはアートにも力を入れているものが多い」ということのように思います。

 

では、やっと本題です。これらの過去の傾向を踏まえ、2015年の『ゲームデザイナーズ大賞』を予想したいと思います。

 

 

『ゲームデザイナーズ大賞』受賞タイトル予想

対象作品は「2014年4月1日から2015年3月31日の間に日本国内でリリースされた全作品」。

ここから「本命」、「対抗」、「大穴」の計3タイトルを選出します。

なお本命、以外の2タイトルはプレイ出来ておらず、解説も完全に「受け売り」であることをご理解の上、お読み下さい。

 

本命:『シャドウ・オブ・モルドール

Monolithが手がけたオープンワールド・アクションアドベンチャー。世界観は「指輪物語」のものがベースになっています。

プレイヤーの行動次第で敵対勢力の勢力図が大きく変わっていく「ネメシスシステム」によって、既存の作品とは異なったオープンワールドの可能性を示した本作。

先に行われたGDC*3でも2014年のゲームオブザイヤーに選ばれており、開発者受けの良さは実証済み。

本作が受賞すれば、AAA級タイトルの受賞は『HEAVY RAIN −心の軋むとき−』以来5年ぶり2度目となります。

 

対抗:『D4: Dark Dreams Don’t Die』

『レッドシーズプロファイル』を手がけたSWERYこと末弘秀孝氏率いるアクセスゲームズが手がけたXboxOneのKinectアドベンチャーゲーム。後にマウス操作に対応したWindows版も発売されています。

Kinectを駆使したアドベンチャーとして今までに無い操作感覚を実現しており、体感型ゲームの新たな可能性を示した作品として受賞することは大いに有り得ます。

個人的に『レッドシーズプロファイル』が非常に稀有な体験をさせてくれた作品だったこともあり、ハードを手に入れたら真っ先に遊びたい作品でもあります。

 

大穴:『Never Alone』

アラスカの先住民に伝わる民話を元にしたパズルアドベンチャー。ゲームを進めていくと、ゲームの展開に合わせて先住民の文化に関するドキュメンタリー映像が見れるようになり、見知らぬ文化への理解を深めることが出来る意義深い作品として高く評価されています。

ゲームシステム自体はインディーゲームに良くあるサイドビューのパズルアドベンチャーなので、今までの受賞作のようなゲーム性における独自性は無いという点がネックではありますが、「ゲームソフトの在り方を広げる作品」であることは間違いなく、審査員にどのように評価されるかは未知数です。

 

というわけで、当サイトが予想する日本ゲーム大賞2015 ゲームデザイナーズ大賞受賞作品は、上記の3タイトルです。

他にも候補になりうる作品として、期間内にPS4版が発売された『TorqueL』、小島秀夫氏が2014年のベストゲームに選んだ『FRAMED』あたりが浮かびますし、もし配信停止になっていなければ、『P.T.』も受賞の可能性はあったのだろうか?などまだまだ語りたいことは尽きませんが、あとは実際の発表を楽しみにしようと思います。

 

『ゲームデザイナーズ大賞 2015』は、9月17日、東京ゲームショウ内で発表です。

 

9/20 追記:『ゲームデザイナーズ大賞 2015』の受賞作品は『Ingress』に決定しました!

って対象期間外にリリースされた作品じゃないですか!まあ、桜井さんのコメントを見たら納得せざるを得ませんね。

来年も懲りずに予想記事書くのでよろしくお願いしますね。

*1:とか言いながら過去の受賞作をチェックしていたら、年間作品部門の大賞作品は『モンスターハンター』や『どうぶつの森』といったビッグタイトルがひしめく中、2012年は『グラビティデイズ』が受賞してますね。これは素晴らしい英断、この年のCESAには一体何が起きたのか。

*2:ちなみに最後発のPS3版のみが受賞したことに対して疑問の声が上がっていますが、国内における販売元がXbox版、PC版、PS3版で異なるため同一タイトルとして扱えない、というような「大人の事情」が絡んでいると予想されます。それならば今後より多くの方にプレイしてもらいやすいPS3版が選ばれるのは、賞の意義を考えると致し方無いかもしれません。

*3:世界中のゲーム開発者によって選ばれる、前年の特に優れたゲームに与えられる賞