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サニーサイド四畳半

女児向けアニメ好きゲーマーによるゲームブログです。

『サイコブレイク』 誰にもオススメなんかするものか!

ゲームレビュー PS4 PS3 XboxONE Xbox360 PC ☆☆☆☆☆

サイコブレイク』、エンディングまで到達しました。

いや~、楽しかった!いったん別のゲームに移りますけど、早く2週目に挑戦したい。この前本作の出来への不安を記事にしましたけど、杞憂でしたね。


『サイコブレイク』への期待と不安 - ゆうナマ!

 

え?このゲーム、世間では低評価なんですか??そんなバカな~

という訳で今回は、世間一般の評価とは異なる、『サイコブレイク』のレビューです。

プレイ環境は、PS4版で難易度「SURVIVAL」、ゴアモードDLC適用。クリアタイムは16:09:01で、死亡回数は59回でした。死亡回数に関しては体感ではもっと多かったように思うので、何回かノーカンになってるかもしれませんね。

 

低評価が理解できないワケじゃない

サイコブレイク』が昨今のアクションゲームの基準と比較すると、かなりストレスフルな仕様となっていることは間違いないでしょう。

初期ステータスでは3秒の全力疾走でバテる主人公、満足に入手できない銃弾、判定の微妙な各種操作、即死攻撃及びトラップの多さ。死亡時には間隔が広く結構戻されるリトライポイントと、地味なロードの長さが待っています。

これらの要素が互いをビリヤードの玉のように連鎖的に誘発させ、多くのプレイヤーをストレスの螺旋へといざなっていったことでしょう。強い存在感を誇る画面上下の太い黒帯も気になる人には相当の圧迫感があるのかもしれません。

 

また世間の低評価には、本作が『バイオ1』にも『バイオ4』にも成りきれなかった点も大きく起因しているように思います。

サイコブレイク』は怖くありません。「そこを歩くという恐怖」(ゲームキューブのリメイク版バイオ1キャッチコピー)の再現は出来ておらず、純粋な「ホラー」を期待したファンの失望は容易に想像できます。

かといってアクションゲームとして『バイオ4』並みの爽快感を期待したユーザーは、サイコブレイク』のあらゆる面でストレスフルな使用に、大量の敵をガンガン打ち殺す、ひたすらに気持ちの良かった記憶との乖離を感じずには居られないでしょう。思い出は美化され、『Dead Space』や『ラストオブアス』といった高いユーザビリティを誇る作品が比較対象となる現在では、『サイコブレイク』は実情以上に「『バイオ4』の出来損ない」という印象が強くなることでしょう

本作を手に取った、あらゆるユーザーの期待にそぐわぬ悪い意味で絶妙な立ち位置。ゲームの出来以上に、ここが本作の評価が荒れている最大のポイントだと思われます。「サバイバルホラーの原点回帰」を高らかに謳ったプロモーションも火に油を注ぎました。

 

さて、ここまで書いてきた文章は、僕の本作に対する評価には、何一つ関係ありません。「それがどうした?」と、一言で一蹴すべき事柄なのです。

 

ヒリつくような緊張感の中で感じる、確かな手応え

 エンディングまでに幾重もの死を経験することとなる本作をリトライ数を抑えて攻略するために重要となるのは、「慎重な行動」と、「広い視野を持つこと」です。

ダッシュ移動を多用しようものなら、トラップに引っ掛かり致命傷を受け、いざ敵と対峙した際にスタミナ切れを起こし、距離を取れず血祭にされてしまうでしょう。

トラップは解除することで武器「アガニクロスボウ」の弾丸作成に使えますが、そのまま放置して敵を誘い込むことも可能です。

トラップは状況に合わせて解除または利用する。落ちている銃弾は見つけ次第拾う。敵の行動パターンを探り、可能な限り見つかる前にステルスキルで倒す。倒した敵が所持していた使い捨て武器は使い切る。一週目ではこれらを徹底したつもりでも、常に残弾数はギリギリ、体力を最大まで回復できる事も稀でした。

ボス戦でも、温存していた高威力武器の銃弾を浴びせ尽くしても倒し切れず、最後に残ったハンドガンでやっと仕留めたことが何度かあったほどです。

それほどに本作は、ステージの特性や入手アイテムを利用し尽くすことでやっと生き延びることが出来る、シビアな難易度となっているのです。

本作の不満点として「リトライ時にかなり戻される」点がよく挙げられます。しかし個人的には、アイテム集めのために各ステージを1から周ることで、ステージの構造やトラップ、アイテムの配置を覚え、立ち回りを改善できたことも少なくありませんでした。

これは擁護しすぎな意見かとも思いますが、リトライポイントの不親切さが、トライ&エラーによる「上達の手応え」を意識してのことだとすれば、この調整は正解だと思うのですがどうでしょう?(ロードの長さはさすがに擁護しきれませんけどね!)

 

アップグレードにつきまとうリスクとリターンの重み

 『サイコブレイク』の各要素には、悩ましい選択肢がいくつも潜んでいます。どの武器をどの局面で使用するかや、前述したトラップを解除するか利用するかといった選択もその一つですが、最も強く印象に残るのは、アップグレードでしょう。

これはいわゆる成長要素で、主人公のライフゲージやスタミナ、武器の性能、アイテムの所持可能数などの項目を、ポイントを消費して強化していきます。

必要なポイントは各項目のレベルが上がるたびに増加し、全てを最大値にすることは一周では不可能。どの項目を優先するかで、プレイフィールは大きく変わって行きます。

僕のプレイの場合、序盤で優先したのは、スタミナとマッチの所持数です。ライフゲージ増加は、行うことで全回復もできることを知ってからは回復アイテムが無いときの最終手段として使っていました。武器性能に関しては、僕はハンドガンのクリティカル率と命中性能を優先しましたが、ボス戦で銃弾を大量消費してしまったことを考えると、素直に攻撃力を上げるべきだったかもしれません。

何を重視し、何を切り捨てるのか、どのタイミングでポイントを使うのか。本作において神経をすり減らす局面は、戦闘中に限ったことではないのです。

 

タイトなリソース管理を伴う硬派なゲームデザイン

本作は攻撃手段、回復手段、アップグレードのポイントと、あらゆる物資がプレイヤーが望むほどには手に入りません。

戦闘時の安全性を優先するならば、ライフゲージとスタミナのレベルを上げたい。しかし攻撃力をないがしろにしていては、弾薬不足で敵の撃破をあきらめざるを得ない局面が出てくるかもしれない。だができる限り敵を撃破しなければアップグレードのためのポイントは多くは手に入らない。ではなるべくトラップを解除してクロスボウの弾丸をつくり、弾薬は温存しよう。トラップ解除にはタイミングを合わせなければ手痛いダメージを受けるものもあるので、やはりライフゲージや回復量は上げておきたい。いや、それを全部やっていたらポイントが足りない…

そんなジレンマがゲーム全体をつつんでおり、どの資源を消費し、何を諦めるのかといった、リソースの使い道が非常に重要となっています。

そんな中では、銃弾の一発も無駄にしたくはない。しかし敵の攻撃は苛烈を極め、武器選択画面でも少しずつ時間が経過する本作に、迷っている暇などありません。トリガーを引く人差し指にも力が入ります。

一瞬一瞬で最適な一手を選ぶ。失敗しても次の一手で最適なリカバリーを行う。たとえ死んでしまっても、そこで敵やアイテム、トラップの特性が分かれば次回に活かす。最少のコストで最大の成果を上げ続ければ、以降の生存率はずっと高くなる。このあらゆる瞬間が真剣勝負である質実剛健ゲームデザインこそ、『サイコブレイク』の真骨頂といえるでしょう。

 

求めるのは、「困難の先ある達成感」のみ

このブログのゲームレビューには、「☆」マークのタグ付けがなされていて、察しの通りこれは僕の作品への評価をざっくりと表したものです。

しかしこれは感覚的な僕の「お気に入り度」を表したものであり、明確な基準はありません。ましてや読者に対する「おすすめ度」では決してない。(ちなみに最高評価はまだ付けていませんが、☆6つ)

おすすめ度で考えたらサイコブレイク』が「☆☆☆☆☆」なんかであるはずがないです

本作は「現代のトレンドに見合った快適さ」だとか、「ストーリーテリングやキャラクターの魅力」、「リアリティ」、「革新性」といった長所は持ち合わせていません。

しかしそのゲームデザインは、紛れもなく三上真司作品に脈々と受け継がれてきたものでした。

逆に言えば、僕が本作に期待していたのって本当にその1点だけで、個人的には「ホラー」すらも全く期待していなかった、それゆえの好評価なのです。同じような人間がそれほど居るとは思えないので、おすすめなど出来るはずもないです。

 

ゲームは「登山のようなもので、困難の先にこそ達成感があるもの

サイコブレイク』は、そんな三上真司氏の哲学が受け継がれた、素晴らしい作品です。僕がそう思えていれば、それで十分です。

 

余談

今回の文章は、僕が「目の曇った信者」だと思えるようなものだったかもしれません。しかし当然僕にも本作に対する不満点はいくつかあり、ここでは特に気になった3つを記載します。

① L3、R3の暴発

戦闘になると僕は力んでしまうようで、ショットガンをぶっ放した瞬間等にL3、R3を押し込んでしまい、意図せず武器選択画面を開いたり、ランタンの出し入れをしてしまうことが多々ありました。ゲームデザインとは関係ないところでのストレスはさすがに御免被りたいのですが、他の方のレビューを見る限りこの不満は僕だけなんですかね?

② ラスボス戦がミニゲーム

『ゴッドハンド』や『ヴァンキッシュ』のラスボス戦が、これまでに培った操作スキルを総動員しなければならない熱い高難易度であったことを考えると、これは本当に残念でした。

③ クリア後のおまけモードが無い

僕は「アクションゲーム職人」としての三上氏のファンなので、過去作との比較ばかりになりますが、『バイオ4』の「マーセナリーズ」、『ゴッドハンド』の「闘技場」、『ヴァンキッシュ』の「タクティカルチャレンジ」のような競技性の高いモードは欲しかったですね。今後のダウンロードコンテンツに期待しましょう。

 

正直、今回は低評価レビューばかりの現状に対する反骨心が働いた面も否めませんし、まだ僕自身サイコブレイク』を正当に評価できる時期では無いかもしれません。

しかし心から楽しんでエンディングまでプレイしたことだけは間違いないので、もし今後この記事を加筆修正するなり、再評価記事を上げるなりすることがあっても、初心だけは忘れないようにしたいですね。