サニーサイド四畳半

女児向けアニメ好きゲーマーによるゲームブログです。

『サイコブレイク』への期待と不安

バイオハザード4』以降、三上真司氏の大ファンとなった僕にとって、今年最も期待しているタイトルは何といっても10月23日発売の『サイコブレイク』です。当然「ゴアモードDLC」の為、既に予約も済ませてあります。

しかし発売まで1か月を切った今、本作に対する「不安」もまた、期待と同等の大きさに膨らみつつあるのです。

今回は、そんな胸のモヤモヤを吐き出すためのエントリー。

 

バイオハザード4』の衝撃

当時、絶好調だったPS2では無くゲームキューブ(以下GC)を選んだ僕にとって、「GCの為の」独占タイトルとして『バイオハザード』シリーズ新作の制作を宣言した、三上真司氏率いるカプコン第四開発部の面々は、実にカッコよく映ったものでした。

しかしバイオ自体は、当時の僕にとって肌に合うゲームデザインとは言い難いものだったのです。初代バイオのリメイクであるGC版『biohazard』は、その難易度の高さも相まって、僕のバイオへの苦手意識を助長することとなります。

それから数年後、しばらく音沙汰の無かった『バイオハザード4』が、ディレクターが三上氏へと交代したとの一報と共に、従来のバイオとは全く異なる作品になっていた時の衝撃は今でも忘れません。

その後、新たなトレーラーが公開されるたびに何度も見返し、「ファミ通カプコン」に付属した体験版を遊んだ頃には、「これはとんでもないゲームだ。」という想いは確信に変わりました。

集団で襲い掛かってくる狂った村人たちを重火器で一網打尽にする背徳感を伴った爽快感、プレイする度に新たな発見がある自由度の高い戦略性とそれを可能とするステージデザインの妙、何度頭に銃弾を浴びせても中々死なない上に即死攻撃を持ったチェーンソー男というトラウマモノのクリーチャー。あらゆる点が衝撃的で、全てがアクションゲームの根源的な楽しさに繋がっていたこの体験版は、本編への期待をさらに高めるものでした。

そして発売された本編もまた、そんな高すぎる期待値にしっかり答える面白さだったのです。

 

アクションゲーム職人としての三上真司

その後三上氏がディレクションを行ったゲームは、『ゴッドハンド』と『ヴァンキッシュ』の2作品。どちらもとても思い出深く、大好きな作品です。

『ゴッドハンド』は攻防の駆け引きの楽しさのみに一極集中して作り上げたような、「アクション大好きっ子以外お断り」と言えるド硬派作品(世界観は思いっきりふざけてますが)、『ヴァンキッシュ』はボスキャラクターの少なさ等が惜しまれる上に脚本はクソですが、やはり主人公を操作し、敵を己の操作スキルで次々撃破していく事がひたすら爽快な傑作でした。

どちらも難点を探せばそれなりに出てくる作品です。にもかかわらず大好きだと断言できるのは、僕がバイオ4で特に高く評価している、「アクションゲームとしての圧倒的な手応え」という点を、これら2作品は確かに継承していたからでした。

サイコブレイク』のプロモーションにおいて、三上氏は「サバイバルホラーの生みの親」という点を強調されています。しかし僕にとって三上真司とは、「国宝級のアクションゲーム職人」に他ならないのです。

 

プロモーションに見る『サイコブレイク』への不安

 前述の3作品は、発売前のプロモーションにおいても、アクションゲームとしての魅力を前面に押し出していました。

バイオ4を例に挙げると、敵が投げた武器を銃弾で弾く、怯んだ敵を回し蹴りで吹き飛ばす、梯子を倒し追撃を阻むといった、多彩なアクションを前面に押し出していました。

しかしサイコブレイクのプロモーション映像は、足を引きずった主人公にトラップが迫る、無敵と思われる敵キャラクターが襲ってくる、死体の体内を調べるというように、ホラーとしての演出を強調するものとなっており、ゲーム中のアクション性は見えてき辛いです。

三上氏へのインタビューではトラップを駆使した戦術やステルスキル等、氏のこれまでの作品には無かった要素のアピールも散見されますが、それらの映像を意識的に見せずにいるとすると、アクションの完成度に不安を感じざるを得ません(ホラー要素を強調するプロモーション方針なだけだかもしれない。というかそう思いたいのですが…)。

これを書いている最中に発売されたファミ通最新刊でちょうど三上氏と『メタルギアソリッド』シリーズ、『P.T.』の小島秀夫監督の対談記事が掲載されました。三上氏曰く、「今のサバイバルホラーはアクション寄りになり過ぎている、ホラーとしての怖さとゲームとしての楽しさを両立した作品を作ってみたい(やや要約)」という発言がありましたが、それは当然アクション要素をないがしろにするという意味では無いはず。でも、海外版の公式プレイ動画等を見ても、やはり現時点では本作ならではのゲーム性の面でのアドバンテージや革新性は見えてきませんでした。

 ※ちなみに僕はTGS等での実機によるプレイを経験出来ていないので、もしここまでの文章に反論等ありましたら是非ご意見下さい。

 

これは本当に三上真司が目指したゲームなのか?

 そもそもTango Gameworksの処女作として氏が作りたかった作品が、本当に『サイコブレイク』だったのかという疑問も大きいです。『ヴァンキッシュ』発売前後のインタビューで三上氏が「次はオープンワールドのゲームをつくりたい」といった旨の発言をしていたことを僕は覚えています(ソースは今は無き電撃ゲームズ)。

ゲームクリエイターといえど一介のサラリーマンですし、好き勝手なゲームばかり作れるわけでは無いでしょう。しかし、海外企業がパブリッシングを担当し、三上氏も関わったという共通点がある、パブリッシャーの方針でディベロッパーの本来作りたかった姿からかなり捻じ曲げられたであろう作品として、『シャドウオブザダムド』のことがどうしても頭をよぎります。

本作が、パブリッシャーの手で「新たな挑戦」の可能性を摘まれたゲームでは無いと、言い切ることが出来るでしょうか?

 

全て強い期待の裏返し

ここまでネガキャンと取られかねない文章を書き連ねましたが、発売前のプレイしていないゲームについてここまで言及するのは、心からの強い期待があるからこそであることをご理解ください。

ひょっとしたらこの記事を読んで本作の購入を躊躇った方も居るかもしれません。しかし、本作は発売前に予約をしなければ、開発陣が表現したい『サイコブレイク』の真の姿を解禁する「ゴアモードDLC」は手に入りません。この点も考慮に入れた上で、購入の是非は慎重に判断してください。

 

今はただ、『サイコブレイク』がこんな記事を書いたことを恥じ、真っ赤な顔で削除したくなるような最高の作品になっていることを願うばかりです。