サニーサイド四畳半

アイカツ!が好きなゲーマーによるゲームブログです。

『ハピネスチャージプリキュア! かわルン☆コレクション』 ゲームで祝うプリキュア10周年

『ウォッチドッグス』の次に『かわルン☆コレクション』のレビューが並ぶのはこのブログだけ!(多分)

という訳で、プリキュアファンによるゲームブログ、本領発揮です。

 

ちなみに過去のDS、3DSプリキュアゲーは『スイートプリキュア♪ メロディコレクション』(新品が¥1,980で投売りされてた)のみプレイ済み。と、言ってもゲーマーとしてはもちろん、ファンアイテムとしてもそこまで楽しめる代物ではありませんでした。

本作で再び購入に踏み切った理由は2つあり、ひとつはプリキュアオールスターズが全員登場するという、「プリキュアファン」としての理由(その時点でのプリキュア達が全員登場する携帯機用ゲームは、『Yes! プリキュア5GOGO 全員しゅーGO! ドリームフェスティバル』以来6年ぶりとなります)。

ふたつめは、今回難易度が4段階設けられているということで、主要なターゲット層とは異なる自分のような人間でもある程度「ゲームとして」も楽しめるのではないか、という「ゲーマー」としての理由です。

 

演出:田中裕太氏の、目を見張るOP

 本作を起動したとき、企業ロゴの次に目にするであろうオープニングムービーは、TVアニメ版OPテーマでもある、「ハピネスチャージプリキュア!WOW!」に合わせた、完全新作アニメーションです。作画枚数こそ本家より節約気味ではありますが、非常に見所の多い、本作の目玉のひとつと言って良い出来栄えとなっています。

演出を担当したのは、『スイートプリキュア♪』、『スマイルプリキュア!』、『ドキドキ!プリキュア』を中心に数々の名演出を手掛けた、田中裕太氏。スマプリならば43話、ドキプリならば26話、33話、40話(すべて田中氏の演出回)あたりを各作品の最良回に挙げる方も多いであろう、実力派の演出家さんです。

本作OPの特にサビの部分、作中設定を大胆にアレンジしたフォームチェンジシーンは、田中氏だからこそ可能な演出と言え、彼がTVアニメハピネスチャージ本編には不参加であることが悔やまれること請け合いです。

 

Ifの会話を楽しめる「公式同人」としては及第点

 本作の目玉と言えるコンテンツは「おはなし」、「プリキュアダンス」、「フォームチェンジダンス」、「プリキュアルーム」の4種類です。他に「おはなし」内のミニゲームが単体で遊べる「なりきりゲーム」と、プリキュアや洋服のデータが閲覧できる「リボンルーム」がありますが、今回は割愛します。

まず「おはなし」は、日常⇒敵出現⇒バトル⇒エピローグというTVアニメ版風味の脚本の中で「なりきり」と「敵との戦闘」の2種類のミニゲームをこなす流れとなっていおり、全8話収録されています。脚本に関してはまあ、特筆すべき点はないのですが、冒頭でサブタイトルコール、中盤でアイキャッチが入るなど、TVアニメ版の空気感を再現するためのこだわりは感じられ、だからこそ、大人の事情とはいえTVアニメ版と異なる楽曲がBGMとなっている点は残念に思えます。

それから、「おはなし」中のミニゲームでは難易度変更は出来ませんでした。ここはプロモーションで明確に言及すべきだと感じた点です。

プリキュアルーム」では、作中に登場する「大使館」に集まったハピネスチャージプリキュアの4人とのとりとめのない会話を楽しむことができます。プレイヤーに対して4択の質問を行い、どの選択肢を選んでも返答が同じ等気になる部分もありますが、このモードの見どころは歴代のプリキュアたちが遊びに来たり、彼女たちとキュアラインで通話したりできる事でしょう。

歴代のプリキュア達が会話する機会というと、基本的に毎年春に上映される「映画プリキュアオールスターズ」シリーズくらいしか無く、あちらの場合どうしても緊迫した状況下であるため、本作のような他愛のない会話を楽しめる場面はなかなか貴重です。

ちなみに「おはなし」はフルボイス、「プリキュアルーム」はパートボイス(といってもかなり少ない。過去シリーズのプリキュアに至っては「こんにちは」等挨拶の一言のみ)となっており、台詞に関してキャラ崩壊のような部分はありませんでした。若干違和感のある日本語は見受けられましたが、ほとんど中身のない会話でも価値を見いだせるほどのファンならば、聞く価値はあると言えます。

 

収録曲の少なさが悔やまれる、「プリキュアダンス」

 「プリキュアダンス」はプリキュア関連楽曲によるリズムゲームで、プレイヤーが編成した4人のプリキュアチームが曲に合わせて踊る姿を拝めます。「フォームチェンジダンス」は三種類のミニゲームを連続でこなすという内容。どちらも一般のゲームと比べ判定の甘さはあるものの、最高難易度となるとそれなりの手数を要し、慣れて来ても気を抜くとパーフェクトを逃す程度には難しいです。ちなみに「フォームチェンジダンス」に関する記述はこれで終わりです。正直特筆すべきポイントはありませんでした(笑)

プリキュアダンス」の収録曲は3曲。ハピネスチャージからは、OPテーマ「ハピネスチャージプリキュア!WOW!」とEDテーマ「プリキュア・メモリ」の2曲、そして『Yes! プリキュア5』の2ndEDテーマである「ガンバランスdeダンス〜夢見る奇跡たち〜」が収録されています。

アレンジ含め3度EDテーマに起用され、尚且つそれが5年以上前であるガンバランスは、ハピネスチャージ以外のプリキュアソングから1曲だけ選ぶとすればこの上ないチョイスと言えます。近作のプリキュア達がこの曲のダンスを踊るだけでも感慨深い。

しかし人によって参戦時期がまちまちであるあらゆるプリキュアファンを満足させるためには、全3曲ではあまりに少ないと言えます。

プリキュアには、プロデューサーの交代を契機とした鷲尾プリキュアふたりはプリキュアYes! プリキュア5GOGO!)、梅澤プリキュアフレッシュプリキュア!スマイルプリキュア!)、柴田プリキュア(ドキドキ!プリキュア~)というカテゴライズがありますが、本作収録の3曲では梅澤プリキュア期がすっぽり抜け落ちているのです。

楽曲の人気で考えれば「ハートキャッチ☆パラダイス」や「イェイ! イェイ! イェイ!」、歌い手さんのバランスを考慮するのなら「#キボウレインボウ#」でも良いかもしれません。このあたりの曲が収録されることで、やっと様々な世代のプリキュアファンにある程度平等に配慮した選曲と言うことができるでしょう。

(ちなみに僕のお気に入りのED曲は「H@ppy Together!!!」と「ラブリンク」であり、上記の選曲は出来るだけ客観的にバランスを考えた結果です。)

 

誰も得をしない制限

プリキュアダンス」では、プレイ回数に応じて過去シリーズのプリキュアたちが1人ずつ、新しいシリーズから順番に使用可能となります。しっかり確認はしていませんが、だいたい3回プレイするにつき1人解禁されました。おいおい、『ドキドキ!プリキュア』まででプリキュアは何人いると思っているんだい?33人だぜ!?つまり正攻法でプリキュアオールスターズを全員登場させるためには、3曲しかないリズムゲームを約100回プレイしなけらばならないのです。どれほど熱心なプリキュアファンでも、終盤は心を無にしたルーチンワークに成らざるを得ないでしょう。

まあ救済処置として全員出現させるダウンロードコードが初回特典として付いてくるんですが。

ちなみに本作のセーブデータ選択画面には「ダウンロード」という項目がありますが、どうやらこの初回特典のためだけの項目のようです。追加楽曲や「レジーナ」、「満・薫」といった追加キャラクターへの期待は捨てましょう。

 

ここからが本題なのですが、「プリキュアダンス」はメインとなるプリキュアを1人選択し、まず彼女が1人で踊り始め、他の3人はサビからの登場となります。このメインのキャラクターに、ハピネスチャージ以外のプリキュアは選べないのです。せっかく「ぼくがかんがえたさいきょうのプリキュアチーム」が組めるのに、「中央に並ぶのは響と奏じゃなきゃヤダ!」とか、「マナりつ!マナりつ!!」といったニーズには答えてくれません。

また、実はハピネスチャージプリキュア!WOW!」では、そもそもハピネスチャージの4人しか選択できないのです。ハピネスチャージの「顔」といえる楽曲だから彼女たち専用、というのも分かりますが、たった3曲しかない収録曲のうちの1曲にせっかくつくった33人分の3Dモデルを使用できないというのは、開発リソース的にももったいないと思うのですがいかがでしょう?

本作にはこういった「理解に苦しむ」、または「もう少し手を加えれば…」と思ってしまうような、もったいない「制限」が散見されます。上記以外では、各ゲームを遊ぶことで集められるコスチュームの「着せ替え」が、「プリキュアダンス」でしか出来ない点が挙げられます。

コスチュームの点でもう一つ付け加えるなら、センスがあるとは言い難いオリジナルコスチュームを大量に収録するより、歴代プリキュアたちの私服や制服を着せ替えられた方がファンとしては嬉しかったのでは、とも思います。

 

本作は「買い」か?

プリキュアの魅力とは何か?プリキュアに何を求めているのか?その答えは、ファンの数だけあると言えます。

今年はプリキュア10周年のアニバーサリーイヤー、記念グッズが沢山発売されています。特定のプリキュアのみのファンの方ならば、本作の定価+1000円程度で手に入るジャンボタオルを買うべきです。プリキュアの根底に流れ続ける作品のテーマに共鳴している方なら、その集大成と言える、『映画プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』のblu-rayの購入を優先すべきと思えます。

それらと比較したとき、多くのプリキュアファンにとって『ハピネスチャージプリキュア! かわルン☆コレクション』の優先順位は高いとは言えないでしょう。

しかし気になる点も多いとはいえ、ゲームという媒体でプリキュア10年の歴史を包括しているという点で、本作の魅力はオンリーワンのものだとも言えます。そこに強い魅力を感じるのであれば、購入は初回特典が手に入るうちに。

もしあなたが好きなプリキュアが初期作品ならば、登場させるために苦行を強いられることに成りますから。